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2018-07-20

ドラマ「高嶺の花」から知る華道流派の違い

 

「高嶺の花」というドラマが水曜の22時から始まりました。

石原さとみ演じる華道家の家元の娘「もも」と、銀杏BOYZ峯田和伸くん演じる自転車屋の店主の格差恋愛ストーリーのようです。

峯田くんの演じ方が好きでファンなのと、華道家の話ということでたくさん花がでてくるのだから、このドラマは観ずにはいられません!

 

↓ちなみに峯田くん出演おススメ映画

色即ぜねれいしょん

アイデン&ティティ

ボーイズ・オン・ザ・ラン

 

さて、昨日は第2回目だったのですが、過去の恋愛を引きずるももが、再度生け花に没頭することで自分と向き合っていきます。

そして1人、鏡の前で、見失った本来の自分を探るように、「後ろ生け」で花を生けます。

「後ろ生け」とは、出来上がりの正面をお客様の方へ向けたまま、後ろ側から花を生けていくことです。

 

このドラマで生け花の監修・制作をされている先生の草月流では、この「後ろ生け」という生け方をするそうです。

私は池坊の門下生ですが、池坊では後ろ生けは聞いたことがありませんでした。

 

前から見ないのに、少しの角度で変化する花の表情や、3D的な空間の把握をして生けていくなんて、相当な熟練の技術と研ぎ澄まされたセンスと、一期一会の対応力がないとできないのではないでしょうか。

すごいことです、、、

デモンストレーションを観るお客様に対する配慮も感じられます。

 

そこで、今日のお稽古の時、先生に「池坊では後ろ生けやらないんですか?」と尋ねてみたんです。

 

すると、先生が教えてくださいました。

 

「池坊では後ろ生けはやらないことになっています。

なぜなら、花は、花という「モノ」ではなく、命だからです。

見せるためのパフォーマンスよりも、

まず、草木の命に対して、しっかりと真正面から向き合うことが大事なのです。

その命と真正面から対峙して生けた花しか、お客様にはお見せできません。」

 

なるほど・・・

池坊創始者の池坊専慶は、京都六角堂の僧侶で、仏前に立てる花が生け花の元でもあるので、「命」に対する真摯な向き合い方にも納得がいきます。

 

でも、どの考え方がいい、悪いではないと思います。

やると決めていること、やらないと決めていることの元には、

それぞれの信念があるのだから。

 

流派の違いというのは、様式、技法の違いだけでなく、花との向き合い方や、花を生ける者としての信念や矜持も異なっているので、その違いを学ぶことで、深みのある考え方ができるようになるかもしれない、、、そう思ったら、

他の流派のことも学んでみた〜い!!

という気持ちが湧いてきました☆

 

 

ちなみに昨日、市場で花を仕入れる時、値段が高い花を見て、「高値の花」だな!と思いました。

(駄洒落で終わってみる)

 

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