ドラマ「高嶺の花」から知る華道流派の違い
「高嶺の花」というドラマが水曜の22時から始まりました。
石原さとみ演じる華道家の家元の娘「もも」と、銀杏BOYZ峯田和伸くん演じる自転車屋の店主の格差恋愛ストーリーのようです。
峯田くんの演じ方が好きでファンなのと、華道家の話ということでたくさん花がでてくるのだから、このドラマは観ずにはいられません!
↓ちなみに峯田くん出演おススメ映画
さて、昨日は第2回目だったのですが、過去の恋愛を引きずるももが、再度生け花に没頭することで自分と向き合っていきます。
そして1人、鏡の前で、見失った本来の自分を探るように、「後ろ生け」で花を生けます。
「後ろ生け」とは、出来上がりの正面をお客様の方へ向けたまま、後ろ側から花を生けていくことです。
このドラマで生け花の監修・制作をされている先生の草月流では、この「後ろ生け」という生け方をするそうです。
私は池坊の門下生ですが、池坊では後ろ生けは聞いたことがありませんでした。
前から見ないのに、少しの角度で変化する花の表情や、3D的な空間の把握をして生けていくなんて、相当な熟練の技術と研ぎ澄まされたセンスと、一期一会の対応力がないとできないのではないでしょうか。
すごいことです、、、
デモンストレーションを観るお客様に対する配慮も感じられます。
そこで、今日のお稽古の時、先生に「池坊では後ろ生けやらないんですか?」と尋ねてみたんです。
すると、先生が教えてくださいました。
「池坊では後ろ生けはやらないことになっています。
なぜなら、花は、花という「モノ」ではなく、命だからです。
見せるためのパフォーマンスよりも、
まず、草木の命に対して、しっかりと真正面から向き合うことが大事なのです。
その命と真正面から対峙して生けた花しか、お客様にはお見せできません。」
なるほど・・・
池坊創始者の池坊専慶は、京都六角堂の僧侶で、仏前に立てる花が生け花の元でもあるので、「命」に対する真摯な向き合い方にも納得がいきます。
でも、どの考え方がいい、悪いではないと思います。
やると決めていること、やらないと決めていることの元には、
それぞれの信念があるのだから。
流派の違いというのは、様式、技法の違いだけでなく、花との向き合い方や、花を生ける者としての信念や矜持も異なっているので、その違いを学ぶことで、深みのある考え方ができるようになるかもしれない、、、そう思ったら、
他の流派のことも学んでみた〜い!!
という気持ちが湧いてきました☆
ちなみに昨日、市場で花を仕入れる時、値段が高い花を見て、「高値の花」だな!と思いました。
(駄洒落で終わってみる)