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2020-05-17

悲しいこと

先日、友人が亡くなった。

知らせを受けた時にはすでに1週間以上も経っていて、荼毘に付された後だった。

この時期だから、お線香をあげにも行かせてもらえないという。

 

共通の友人たちが思い出の写真を集めようとメッセンジャーで呼びかけてくれた。

 

翌日パートナーの男性からも直接連絡をもらえた。

辛いのに一人ひとり、電話で連絡してるみたいだった。

 

私はそのパートナーの男性を抱きしめたいと思った。

たくさんいる共通の友達に、

気持ちをぶつけて一緒に泣きたかった。

その友人の事を一緒に思い出して想いを馳せたかった。

 

でも、ラインとかメッセンジャーとか、電話とかじゃ、

何か違う気がした。

 

芸能人が亡くなったんじゃない。

私たちの友人がなくなったんだ。

 

言葉にした瞬間に何だか他人事のような、

安っぽい感じになってしまう気がして。

 

それに、共通の友人たちも、私も悲しんでいる。

そんな時に、今何してるか分からないのに、電話やLINEで不躾に連絡できない。

お互いに心が乱れて、生活に戻れない気がする。

 

そして思った。

そうか、だからお葬式でみんな物理的に集まるのかと。

集まって場を共有すれば、

言葉も何もいらないで気持ちが共有できるんだと。

 

でも、コロナ禍でそれが叶わない今、

誰ともこの気持ちを分け合えないで、

自分の中に押し込めてたら、どうにかなってしまいそうなくらい心身が重くなっていった。

無気力で何も手につかず。

 

そうだ、彼女のために花を生けよう。

そう思った。

パートナーの彼は、きっとカリンさんのそばにも行くと思うよって言ってくれた。

花を生けながら、彼女をそばに感じた。

天使になって、飛んできてくれたのかなって、

そんなことを思いながら、空を飛んでいる彼女を想像しながら生けた。

 

そうしたら、お骨のそばに行かなくても、いつでも彼女を思えばそこに居てくれるんだと思えた。

お線香をあげにいけないもどかしさやごめんね、という気持ちが少し和らいだ気がした。

 

すぐに私のふところに無邪気に入ってきて笑わせてくれて、

だから私も何だか子どもみたいにはしゃぐ事ができて、

思い出の写真の中で、私は彼女のそばではいつも変顔ばかりしてる。

そうやって私を解き放ってくれた彼女は生きてる時から天使だったのだけど、本当の天使になってしまった。

 

2月にお世話になったある方が亡くなって、

何の御礼も言えずにお別れになってしまった事を悔やんだ。

 

なのにまた、

彼女には何の恩返しもできず、ありがとうって感謝の気持ちすら伝えられずにお別れになってしまったのが本当に悔しい。

 

私にたくさんの幸せをくれてありがとう。

これからもずっと、伝えられなかったその気持ちを持ちながら祈りたいと思う。

 

 

 

オートクチュール・フラワーブランド「装花TOKYO」

「装花TOKYO」は、店舗を持たないアトリエスタイルのオートクチュール・フラワーブランドです。命ある生花のみを使い、特別なシーンのフラワースタイリングをオーダーメイドでご提供しています。

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