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2017-09-30

自分を知ってくれる人

先日、新宿の、とある鍼灸院に初めて行って、ずっと探してた理想の先生に出会うことができました(T_T)

 

年に数回、お腹と背中の左右両側が夜中に激しく痛むという発作が出始めてから20年。

どの病院に行っても原因が分かりませんでしたが、自分で膵臓なんじゃないかという仮説を立てて専門の病院に行ったところ、やはり膵炎だと分かったのが3,4年前。

 

でも、この紙読んでおいてください、薬出しておきますと言われただけ。

しかも胆石もありますね。と言うと、一言もそれについて説明もしてくれず、あっさり診察を終えようとする先生。

え?胆石って何?どんな状態?いくつ石が?どのくらいの大きさ??って普通知りたいと思うのですが。

でも、「別に胆石はできる人は何度でもできるから」とだけ。

 

こんな人に任せられないと思って、病院を変えましたが、結局どこに行っても、

 

今痛みがないなら検査できないので悪くなったら来てください(放置)

検査しないと何が原因だか分かりません(症状から仮説を立てることもしない)

痛いなら胆嚢ごと取っちゃった方がいいですよ(見もしないで面倒なものを無くす考え)

 

とにかく、どこに行っても、私という人間を見てくれない事に寂しさと不安を感じていました。

 

そこで、やっぱり東洋医学だろう!っていうことで、鍼灸院を探していたところ、初診の問診に2時間かけますという所を発見!

きっとここなら表に出た症状だけではなく、私の体を総合的に見てくれるに違いないと期待できたので、

今は特に痛みはないものの、根本的に治したいですし、慢性的な疲れなどがあったので行ってみることにしました。

 

以前、とある鍼灸院に行ったことがあるのですが、そこは衝撃的過ぎました。

受付を終えて治療室に入ると、4,5畳くらいの狭いスペースに、ぎゅうぎゅうに15人程の患者のおばあさんが上半身裸で立たされていて、まるで野戦病院のよう。

先生は男性部屋で治療をしていてそこにはいません。

 

「あんたも脱ぐのよ!」と患者のおばあさんに言われ、

いそいそと裸になると、

「これつけるのよ!」と電気をかける管みたいのを背中にガポっとはめられました。

この時点でまだ先生の顔も見てないのに、患者のおばあさんに治療を受けるという・・・

 

そして、その後に先生の娘らしき女性が部屋に入ってきて、

はい、並んで〜

と言われて、ばあさんと一緒に裸のまま立って並ぶと、順番に頭にブサブサと鍼を打たれていくんです。

 

で、裸で頭に鍼をさしたまま、体を揺らす機械に立たされたり、体を温めるドーム型の装置に入ったり。

扱いが雑すぎる・・・(笑)

で、1時間くらい経ったら先生がやってきて、ベッドに寝かされて、どこが悪いとか何の問診もなく、鍼を刺されていきまして。

そして、混んでるのですぐにベッドを追いやられて、また次のマシーンに移動するように言われるというローテーションでした。

腕はいいのかもしれませんが、やはり自分と時間をかけて向き合ってくれないことと、1度に3時間くらい時間がかかるので、通えなかったんですよね。面白くて好きだったんですが^^

 

でも、今回は初診で何枚も自分の生活や体について事細かにアンケートを書いた後、

問診でも、体のことはもちろん、かなりプライベートなことまでたくさん聞いてくれました。

好きな食べものから、今何か悩みはあるのかとか、いつ離婚したかとか、今彼氏はいるのかということまで(笑)

 

そして、着替えてベッドで横になっていると、院長先生が登場。

鍼灸院の院長先生といったらおじいちゃんを想像しちゃいますが、私と同じくらいでしょうか?? 

ロン毛を一つに結んだ貫禄のある先生でした。

 

そして、脈をはかり、私の顔をじっと見ると、

「右がキョウで左がジツ!」

などと読み取れることをアシスタントの方に伝えてカルテにメモらせます。

 

さらに、陰陽師が悪霊を祓う呪文のように、

「ヨウ!メイ!シン!レツ!デン!」(←イメージです)

と、物々しい雰囲気で次々に伝えていき・・・

私の顔だけでも、そんなに分かることがあるのか??とビックリでした。

そして、私の腕からお腹、足先までを触って、そんな観察と読み取りが続きます。

 

それが終わると、

「今疲れやすいのは、体力がないのではなく、胃が弱っているのと、血の巡りが悪いせいなので、それを改善して持っている力を発揮できるところに1本だけ打ちます」

と説明してくれました。

いつもたった1本の鍼だけしか使わないのだそうです。

リアル侍か。カッコ良すぎる・・・

 

そして、鍼を抜いた後も、脈と体の隅々をチェックしてくれて、

「はい、よく効きましたよ」

と、しっかりと診てくださいました。

 

その後は、ベッドを追いやられた野戦病院的鍼灸院とは違い、15分くらい寝かせてくれました^^

 

特に具合が悪い時に行ったわけではないので、劇的に何か変わったということではないのですが、

とにかく自分の人生と日常生活と体のことを総合的に知ってくれて、

体中をちゃんと触って見てくれたことに、とても感動して涙が出そうでした。

 

これから通いつづければ、季節による変化や、ストレスによる変化など、私の体の変化も知っていってくれるでしょう。

そんな風に、自分のことを誰よりも知ってくれる人がこの世にできたら、安心して生きられそうな気がします。

そんな希望を感じさせてくれました。

 

そして、日頃の養生のポイントも紙でいただいたのですが、

らっきょうを食べるようにと・・・

 

どんな味か思い出せないほど、食べたことがありませんが、素直に食べてみたいと思います!

先生ありがとう〜!

 

 

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