2016-10-16
実務とディティール
ロンドン滞在中、とある花屋のレッスンを受けた時。
「こういうイベント用の大きなサイズの装花の場合は誰も気付かないんだから細かい所は気にしなくていいんだよ」と先生に言われました。
スピードが大事だからだろうけど、どうせ目指すなら、
「細かい所にこだわりつつもスピードアップできるようにならなくちゃダメ!」
っていう高みを。
私は、
「一輪の花に、どの向きでどう居場所を作ってあげたらその個性を輝かせられるか」
という生け花の精神を持っていたいし、たとえ見えない部分でもそこに宿る雰囲気は違うんだと信じたい。
花材の数や形式が決まっている生け花と比べてブーケやアレンジメントでは自由度が高いのだから、むしろディティールにこだわれる余地がたくさんある。
草花の形状の組合わせ、
質感のコンビネーション、
色合わせ、
その色をどのくらいの割合ずつ表出させるか、
角度を変えて見た時の奥に少し見える花の表情、
隣り合わせる花と花の調和・・・
と、気にかけてるディティールはたくさんある。
でも、実際はそれをまだまだ実現できてないから、一生勉強していくんだと思う。
まあ、今回のレッスンの目的は、花の見せ方ではなく、メカニックの部分の手数を増やすことだったから全然いいけど!
丘の上の家まで、真っ暗で怖い、心臓やぶりの坂道を登って帰宅。
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