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2017-11-18

映画「不都合な真実2」

(オランダのヒルフェルスムで昨年泊まった激寒の山小屋の近所)

 

11年前に公開された、地球温暖化・気候変動の危機を訴えるドキュメンタリー映画「不都合な真実」。

昨日は、その続編の公開初日で、いつもお世話になっている東大名誉教授の山本先生にお誘いいただき、観に行ってきました。

 

地球温暖化というと、氷山が溶けていくっていう、遥か遠くで起きているイメージかもしれませんが、日本やアジア、アメリカなどでも台風やハリケーンの甚大な被害が増えているような感覚がありますよね。

そういった過去の災害が地球温暖化のせいだと科学的に断定するのは難しいみたいですが、それでも、今後地球温暖化が進めば、熱帯低気圧の強さが増すことは分かっています。 

諸説あるからといって、目先の経済発展優先のためにパリ協定離脱を表明したトランプさんみたいに「そんなのデマだよ」と、考えるのはリスキーなんじゃないでしょうか。

 

花屋としては、草花が育たなくなったら悲しいなとか、農家での冷房代が上がって仕入れコストが上がるが売値には反映できずに利益率が下がるかなとか・・・そんな現実を想像してしまいます。

でも、それ以上に20年先、自分や子どもや孫が生きているのかってくらい本当は危機を感じなくてはいけないんですよね。

 

それでも人間って、いくら知識として危機を知ったからといって、自分が生きている内は起きない、自分の身には起きないと思ってしまうんじゃないでしょうか。

昔とくらべて日本人の生活意識や消費活動はエコにシフトしていってるかと、長年研究と啓発活動を続けられている山本先生に聞いてみましたが、やはり全然変わってないとのことでした。

やっぱり、CO2削減しなくちゃと知ったとしても、便利な方、楽な方、低コストな方を選ぶのが人ってものです。

「少しずつでもできることを」と言われれば逆に、「その取組みはとっても大変なコト」という印象を受けてしまいます。

 

結局の所、

個人にとっては、エシカルな消費活動やエコな暮らし方をした方が便利で楽で安くてカッコいいって事にならないと無理だし、

企業にとっては、低炭素経営やCO2削減に向けたサービスや商品で競争力が高まるっていうビジネスの機会にならないといけないし、

国にとっては、再生可能エネルギーや低炭素社会化が経済発展と雇用創出に繋がるってことにならないと変わっていかないんでしょうね。

そして、既得権益を持った人が、そっちの方が儲かる、特をするって構造にならないと!(笑)

 

世界の頭のいい人たちには、せっかくの人間の能力をサボらせていく便利なものを生み出すことではなくて、

そういう価値観を激変させるようなイノベーションを起こして欲しいと思います。

 

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